1917 命をかけた伝令 の Сакурай Тосио さんのクチコミ・感想

Menu
 > 作品
 > イ行
 > 1917 命をかけた伝令
 > Сакурай Тосиоさんのレビュー
1917 命をかけた伝令 の Сакурай Тосио さんのクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 1917 命をかけた伝令
製作国
上映時間119分
劇場公開日 2020-02-14
ジャンルアクション,ドラマ,戦争もの
レビュー情報
数年前マーティン・スコセッシ監督がマーベル映画は映画ではなくテーマパークに過ぎないと評し話題になりましたが、その形容は何よりもこの映画にあてはまるものだと思います。戦場の映像には微塵も本当らしさがなく戦争ジオラマやゲームのプレイ映像を見ているかのようでもあります。1950年代の頃、フランスの映画界で大きな影響力を持ったアンドレ・バザンという批評家がいました。彼は長回しこそ映画においてリアリズムを追及する技法であると評価していました。全編ワンカットで撮られたかのように演出されたこの映画は、その単純で素朴な考え方が大きな間違いであることを証明するためだけに生み出されたとしか思えません。フィルムからデジタル撮影に変わったことで長回しは以前よりずっと容易になりました。そこにもう新規性などはないと思います。そもそも映画においてカットはなぜ必要なのでしょうか。答えは単純です、省略のためです。しかしその省略こそが映画を単なる見世物以上のものにしていると私は考えます。省略されるからこそ映されない・語られない何かを我々は想像します。そこにこそ真実性や象徴性というものは宿るのではないでしょうか。この映画には画面に映されたもの以外への想像力を刺激する部分がないのです。しかしラストのアルフレッド・H・メンデス上等兵に捧ぐという字幕にだけは感動を覚えました。そこには決して我々の目には見えなかった物語性を感じたからです。だからこそ本編がこのような語り方で良いとは思えないのです。
Сакурай Тосиоさん [インターネット(字幕)] 1点(2023-03-22 21:54:39)(良:1票)
Сакурай Тосио さんの 最近のクチコミ・感想
投稿日付邦題コメント平均点
2023-11-05キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン5レビュー7.20点
2023-11-04天国にちがいない5レビュー5.00点
2023-11-03セリ・ノワール5レビュー5.00点
2023-11-02野獣死すべし(1980/イタリア)5レビュー5.00点
2023-11-01マラソン マン3レビュー5.83点
2023-10-31ガザの美容室5レビュー5.33点
2023-10-30ザ・ハント(2020)4レビュー6.72点
2023-10-29切腹7レビュー8.33点
2023-10-28聖地には蜘蛛が巣を張る6レビュー6.33点
2023-10-27ALWAYS 三丁目の夕日7レビュー7.15点
1917 命をかけた伝令のレビュー一覧を見る


© 1997 JTNEWS