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くすっと笑えるシーンもいくつかあった。
何より、それらがドリフにずいぶん影響を与えていることに改めて気づいた。こういう時代の笑いがその後長くに渡って日本で受け継がれていたことが驚き。冒頭の第一次世界大戦のシーン、導火線の火を確認させるのに、上官から部下に順番に押しつけていって、最後がいない、みたいなギャグは、ドリフの定番になっていた。そうした小さなギャグを積み重ねていって、お話を構成しているのだけれど、「くすっと」笑うくらいのもので、それが大きな感動につながってくるとそうでもなかったように思う。 「昔の人は、こういうものをおもしろがっていたんだなあ」というか。ただ、英語のネイティブでないものに、偽ドイツ語の演説がそれっぽく楽しめなかったということはあったろうと思う。サイレント映画をこだわりをもって作ってきた人が、(タモリのような)早口の「語りの芸」を見せて打って出たのはすごいとは思うけれど。当時の人もきっと驚いただろうとは思った。 最後の演説は、とってつけたようで、これまで民主主義を批判していた独裁者本人がいきなり、独裁体制批判を言いだしても、聴衆は困惑しただけだったろうに感じた。そうした間を埋める工夫が何もなかったので、これで「感動しろ」と言われても苦しい。 当時の時代を知り、後への影響を学ぶ作品としては、今でも見る価値はあるとは思う。 【KazumaK】さん [インターネット(字幕)] 6点(2025-03-02 17:04:00)
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