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《ネタバレ》 ~美しくも不穏な世界観が魅力の、少し惜しいSFミステリー~
総合評価:4 +1(俺はこうい設定は好きなので+1) 1950年代を舞台にした美しい街「ヴィクトリー」ヴィンテージ感溢れる 美術的なミステリー仕上げは見ごたえ抜群。 特に主演のフローレンス・ピューの演技が非常に魅力的で、 映画の緊張感を高める。 ただ、終盤の謎解きが駆け足気味で設定の背景整備に雑な部分があり 気になってくるかも。 パラレルワールド的展開に興味があり、映像美を楽しみたい方にはおすすめ。 一方で、ストーリーに辻褄を求める方にはやや不満が残るかも。 ― ここから先はネタバレを含みます ― 実はこの世界が男性優位の思想を具現化した仮想空間(VR)だと明かされる 展開は衝撃的で、1950年代風の世界観が、逆説的に不気味なディストピア として明確になっていく美的センスがいい。 物語の謎解きが一気に終盤で行われキャラクターの行動にも納得できず。 特に、仮想世界を維持するための設定。現実世界で稼ぎの良いはずの嫁さん が動けてないのにどうやって生活してんだ。など気になって頭から離れない。 キャラクターの動機付けももう少し納得ゆくように描かれていたら、 より完成度が上がったのにね。 しかし、ジェンダー批評の視点で見ると非常に興味深い作品であり、 『マトリックス』や『ステップフォードの妻たち』と比較すると、より社会 批判的なテーマに重きを置いて、逆説的恐怖でそれを感覚化したのは高評価。 総じて、多少の粗さはあるものの、テーマ性と映像美は秀逸で、そこに価値 あると感じるかどうかで評価が決まるけど、 やっぱりもうちょっと煮詰めるって難しいのですね。 もったいないなぁ。 【そくらてつこ】さん [インターネット(吹替)] 5点(2025-03-04 02:25:18)(良:1票) 《新規》
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