ドント・ウォーリー・ダーリン の そくらてつこ さんのクチコミ・感想

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ドント・ウォーリー・ダーリン の そくらてつこ さんのクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 ドント・ウォーリー・ダーリン
製作国
上映時間123分
劇場公開日 2022-11-11
ジャンルドラマ,サスペンス,ミステリー
レビュー情報
《ネタバレ》 ~美しくも不穏な世界観が魅力の、少し惜しいSFミステリー~
総合評価:4 +1(俺はこうい設定は好きなので+1)
1950年代を舞台にした美しい街「ヴィクトリー」ヴィンテージ感溢れる
美術的なミステリー仕上げは見ごたえ抜群。
特に主演のフローレンス・ピューの演技が非常に魅力的で、
映画の緊張感を高める。
ただ、終盤の謎解きが駆け足気味で設定の背景整備に雑な部分があり
気になってくるかも。
パラレルワールド的展開に興味があり、映像美を楽しみたい方にはおすすめ。
一方で、ストーリーに辻褄を求める方にはやや不満が残るかも。

― ここから先はネタバレを含みます ―


実はこの世界が男性優位の思想を具現化した仮想空間(VR)だと明かされる
展開は衝撃的で、1950年代風の世界観が、逆説的に不気味なディストピア
として明確になっていく美的センスがいい。

物語の謎解きが一気に終盤で行われキャラクターの行動にも納得できず。
特に、仮想世界を維持するための設定。現実世界で稼ぎの良いはずの嫁さん
が動けてないのにどうやって生活してんだ。など気になって頭から離れない。
キャラクターの動機付けももう少し納得ゆくように描かれていたら、
より完成度が上がったのにね。

しかし、ジェンダー批評の視点で見ると非常に興味深い作品であり、
『マトリックス』や『ステップフォードの妻たち』と比較すると、より社会
批判的なテーマに重きを置いて、逆説的恐怖でそれを感覚化したのは高評価。

総じて、多少の粗さはあるものの、テーマ性と映像美は秀逸で、そこに価値
あると感じるかどうかで評価が決まるけど、
やっぱりもうちょっと煮詰めるって難しいのですね。
もったいないなぁ。
そくらてつこさん [インターネット(吹替)] 5点(2025-03-04 02:25:18)(良:1票) 《新規》
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2025-03-04ドント・ウォーリー・ダーリン5レビュー5.80点
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