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《ネタバレ》 最初の上陸シーンからある意味「サプライズ」でした。
しかも悪い方向でのサプライズ・・・見るからにB級映画臭が漂い一気に先行き不安になりました。 結論をいえば、そんな不安は見終えるころにはほぼ吹き飛ばされていました。 とりわけ、夜間シーンではなく、真昼間の映像で真っ向勝負を挑んだことは基礎点が高いといえるのではないでしょうか? 全体として、いま災害や国際情勢などの脅威にさらされている日本の状況が凝縮されていたと思います。 危機に対する日本の無防備さは、あまりにもリアリティがありまったく笑えません。 そして怒られるのではないかというくらいの無能な内閣の描写についても、リアリテイがありすぎて笑えませんでした。 こうした日本の短所を皮肉りつつ、打ちのめされても黙々と立ち上がる日本の長所も忘れてはいません。 最後の作戦に挑む際の長谷川のシーンには、ID4の大統領演説のような派手さはないものの、日本らしい高揚感を覚えました。 ゴジラ自体は単なる脅威として描かれ、その感情すらもよくわかりません。 "敵か?味方か?”という生ぬるい要素は一切排除し、単に人間にとっての脅威という王道を行きつつも、かなり斬新な印象を受けました。 終盤の退治作戦の大雑把さは大きなマイナスポイントに思えましたが、核兵器に頼らず働く車で解決するところがこれまた日本らしい。 荒削りな部分は多々あります。 しかしながら、ハリウッドように莫大な予算を使えない邦画が懸命に挑んだ力作といえます。 ゴジラ続編やハリウッドに常につきまとった「これじゃない」という感覚はなかった、、、拍手を送りたいと思います。 【午の若丸】さん [映画館(邦画)] 9点(2016-08-07 16:50:24)
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