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<ネタバレ>最初は、幽々白書のカトリック系アダルト版だなぁ、と思っていたけど、最近私は、本作を、かぐや姫の罪人バージョンと呼んでいる。但し、本作の姫様は、求婚者・じゃない・仕事仲間の集めたアイテムを駆使して、姫様本人が闘っているけど。マジで求婚者になれたかもしれない相手も、結局は、ね。こういった、パラレルワールド系とか異種流帰譚系とかって、基本というか骨子は似てしまうものだけど、でもきっと、その普遍性が心地いいのかもね。デウス・エクス・マキナ的な終結(人間を超越したものが現れて物語を終結させるギリシア劇の手法)も、マト・レボのような、思わず天を仰いでしまうような唐突さではなく、きちんと物語に組み込まれているのがいい。冒頭で、運命の槍を見つけた男が、「誰かに見られている」風に振り返るシーンも然りで、全体としてしっかり組み立てられた作品。それぞれの役者も、それぞれの役に、それぞれの個性を発揮していていいんだけど、とにかく何より、キアヌが、いい。演技も、声も、抜群にいい。まるで、アクションシーン以外では演技らしい演技をさせて貰えなかったマトリックス続編への面当てか?と思ってしまったくらい、いい。こういった系の作品は、何はともあれ主演が物語を信じてくれなければお話にならないし、だからこそ、こういった系は地力はあるけど知名度は今ひとつな役者が主演して一躍というのが普通なんだけど、知名度があってもそれが出来るという点で、キアヌは稀有な役者なんだろう。もっとも、身勝手で自己中という意味では、他者に何の負い目もなかっただけに、JMのジョニーの方が勝っているが・・。それでも、「誰かキアヌに、もう一度連続殺人犯を演じさせて!!」と、バスタブにシーンで思ってしまいましたよ。いやぁ、久々に映画館リピート回数を更新しました。満足!!