<ネタバレ>最初の数十分は、第二次世界大戦中にポーランドでユダヤ人の迫害 .. >(続きを読む)
<ネタバレ>最初の数十分は、第二次世界大戦中にポーランドでユダヤ人の迫害が進んでいく様子が描かれており、映画ではよくある展開ですが、その悲惨さに引き込まれます。そのままドラマチックな展開を期待して見るのですが、主人公の家族は収容所に送られるのに、主人公一人が運良く逃れることができ、そのあと延々と主人公が国内で一人隠れている話が続きます。爆撃にあったときに爆音で一瞬耳が聞こえなくなったようだったので、「爆撃で耳が聞こえなくなった悲劇のピアニストの話か?」とドラマチックな展開を想像しましたが、すぐに聴覚が復活し、また逃げ隠れるストーリーが続きます。最後の30分で、ピアノを通じたドイツ人将校との交流が描かれ、少しドラマチックになりますが、このエピソードにはあまり深く入り込みません。結局これといったドラマチックな展開もなく、ラストを迎えます。ほかの方も書いていらっしゃいますが、実話の映画化ですので、ドラマチックさを要求するほうが酷かと思います。主人公がピアニストである必然性が感じられませんが、実話ですから、しかたがないでしょう。貴重な史実の記録とは思いますが、ドラマチックな映画を好む方にはおすすめできません。