これは凄い!ほとんどが書き割りのセット、バレバレの合成、後半 .. >(続きを読む)
これは凄い!ほとんどが書き割りのセット、バレバレの合成、後半に出てくる恐竜の一部は明らかに「パペットマペット」の牛くんカエルくんのごとき「ぬいぐるみ手袋」・・・ここまで聞くとまるでC級オマヌケSFを想像してしまうけれど、明らかにこの手法には「思想」が込められている。つまり「いくら本物っぽく作ったって、所詮映画は嘘なんだから、中途半端にリアルに作ろうとせず、観る者のイマジネーションに訴えかける映像を撮れば良いじゃん!」という、決意。その、ファンタジーの強さとはかなさを同時に表現するような手法は、CG全盛の今アンチテーゼとして作用するだけでなく、何ともおおらかで大胆で奔放!しかも、基本的には子供向けの話ではあるけれど、19世紀の西欧の植民地支配や軍国主義に対する皮肉も込められていて(そういえばこの作品はあの「プラハの春」のすぐ後に公開されているのだった)、大人の鑑賞にも十分堪えうる内容でした。凄いぜ、ゼマン。