さっさと車を飛ばして逃げてしまえばいいのに、こういう時に主人 .. >(続きを読む)
さっさと車を飛ばして逃げてしまえばいいのに、こういう時に主人公たちは必ずと言っていい程、変に意地を張ったり冒険心を出したりして、結局窮地に追い込まれていき、さらには、肝心な時に車のエンジンがかかりにくかったりギアが入らなかったりといった、お馴染みのパターンは今回もきっちり踏襲されていて、このテの作品はこうでなくては成立し得ないのだという宿命のようなものを感じてしまう。このあたりまでは許容範囲だが、むしろ許せないのは、ここに登場する謎の人物を血の通っていない怪物に仕立て上げてしまったことで、人間たちは手も足も出ない。これはまさにルール違反であり、これでは何のカタルシスも生じない怪獣映画だと言わざるを得ない。そして皮肉にもその事が作品そのものを返って弱めてしまっていると思う。