“戦場映画”という触れ込みだけあって、それはそれは視覚的に良 .. >(続きを読む)[良:1票]
“戦場映画”という触れ込みだけあって、それはそれは視覚的に良く出来ている作品で、その臨場感たるや、我々観客ともども戦地に放り込まれたような感覚に陥るほど。しかし要はそれだけのこと。ブラック・ホークが撃墜されたあと市民が次々と襲いかかるシーンなどは、「アラモの砦」でのインディアンのそれと酷似していて、アメリカ映画お得意の伝統ともとれるが、それら全編に渡る戦闘シーンは、凄まじさを通り越して滑稽ですらあるのは、そもそもわざわざ敵陣にやってきて絶望的な戦いを強いられる破目になったのも、相手を見くびった事に拠る米軍の傲慢さに他ならないからだ。「俺が死んだら妻や子に、勇敢に戦ったということを伝えてくれ・・・」「自分で言えばいいだろぅ」という戦争映画お定まりのセリフを用意するあたり、本作を見る限り被害者意識だけは十分だが、作戦の失敗の本質がなんら見えてこない。[良:1票]