まるで時代劇の御用提灯に取り囲まれた鼠小僧といったイメージで .. >(続きを読む)
まるで時代劇の御用提灯に取り囲まれた鼠小僧といったイメージで展開される、クライマックスの数十台のパトカーからの逃走劇はまさに圧巻で、邦画・洋画を問わず、近年では無類の痛快さを誇る。黒澤亡きあと、これほどスケール感を伴ったパワフルなバイオレンス・アクションを撮れるのは、やはり深作以外にないと、この当時感じたものだったが、その思いは今も変わる事はない。映画の何たるかに精通し、CGなどに頼ることなど勿論無く、あくまでもライブ・アクションにこだわってきた彼の活動屋精神が遺憾なく発揮された、実にしたたかで、まさしくギラギラしたイメージの名作だ。