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このなんともほかの映画とまぎらわしいタイトルは、イヤですね。のちの時代になら、ズバリタイトルは原題どおり「アナスタシア」とつけたでしょうに。殺されたはずのロシア皇帝の娘アナスタシアを、生きているように見せかけて遺産サギをたくらもうとしたのが、ユル・ブリンナー。アナスタシアに仕立てられたほうが、イングリッド・バーグマン。ところが事態は思わぬ方に展開していき・・という、ゴージャスな仕立てのサスペンスミステリにして、実にわかりやすい娯楽作。見事です。不倫によってハリウッドから追放されていたバーグマン(1950年代はアメリカでもそんなことがあったんですねえ)がカムバックして2度目のアカデミー主演女優賞を受賞したのが本作、というエピソードも、バーグマンを知るうえで欠かせないですね。[良:2票]