ロック・ハドソンとエリザベス・テイラーの出会いが描かれる冒頭 .. >(続きを読む)[良:1票]
ロック・ハドソンとエリザベス・テイラーの出会いが描かれる冒頭の東部でのシーン、そしてガラッと情景が変わる西部へ。このあたりが実に期待を抱かせる素晴らしい画作りに溢れていて好きです。その後人種差別という避けては通れぬ暗い影を主人公が堂々とあからさまに見せ付ける。妻の訴えで偏見が消えてしまうというような生易しいものではない空気をじゅうぶんに見せ続けたからこそ、ラストのレストラン騒動が心地よい。ただこの映画はそれだけの映画ではなく、妻に恋する一牧童のジェームス・ディーンのストーリーも描かれる。とくに中盤からはジェームス・ディーンがメインといってもいいくらいに画面を支配する。後半になってくるとまるで別の映画のようにテーマが拡散してゆく。ジョージ・スティーブンスのこの映画にかける情熱は称えたい。ホントにじゅうぶん伝わってくる。が、この作品は欲張りすぎてただ壮大さだけが残ってしまった感が拭えない。ジェームス・ディーンが名優であることを再認識させるものとはなっているが、この作品ではもっと脇に徹するべきだったと思う。[良:1票]