その国の政治情勢やら誘拐された男の会社の内容とか夫婦の過去と .. >(続きを読む)
その国の政治情勢やら誘拐された男の会社の内容とか夫婦の過去とかがいろいろと語られてゆく。そのあまりに多い情報をできるだけ停滞させずに語った手腕はなかなかのものだったのだが、このたっぷりの情報で満たされた前提がその後にいまひとつ活かされていない。夫婦の物語であるならばその前フリも必要かもしれないが、メインは交渉人であり、しかも交渉するに留まらず戦争映画さながらのアクションをクライマックスに持って来てるもんだから、一層前フリの無用感が増す。いくらロマンスコメディの女王がいるとはいえその無理矢理な三角関係もいらんだろ。この内容をちゃんと一本の映画にしてみせたというだけで拍手したいという気持ちもあるのだが、もういかにもいろんな人の意向を与したハリウッド作品という感じが痛々しい。