原作「おれがあいつであいつがおれで」の連載は小学生新聞だった .. >(続きを読む)
原作「おれがあいつであいつがおれで」の連載は小学生新聞だったかなと思ってたんだけど調べてみたら「小六時代」だった(懐かしい!)。当時、大の読書嫌いだった私がこれを読んでた理由はあきらかだ。女の子の体に興味があったから。全然かわいくない挿絵が想像力を妨害していたことをよく覚えている。さて映画。映画は挿絵どころではない。生身の人間がそのまま目に飛び込んでくるのだから。これでは到底映画はこの原作に勝てない。しかし、お話はどうあれこの映画は「性」への想像力を奮起させるようなものにしていない。商業映画としてのブレーキがかかったというよりも、キャスティングからして狙い通りのさわやか青春ストーリーに仕上がっているのではないか。そのかわり尾道の生活上の風景をしっかりと映すことで脇も含めた登場人物たちのこれまでの生活を想像させてくれている。ということでけして負けてはいない。映画の強みをしっかりと出している。芝居じみた演技が気になる大林演出も男女の入れ替わりによる過剰表現ということで許容範囲。