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<ネタバレ>優しい心の持ち主と意地悪な人が大袈裟に分かれます。優しい人は要領が悪く意地悪な人は要領がいい。優しい人は一生懸命で意地悪な人は他力本願。優しい人はバカをみて意地悪な人は悠悠自適。コメディタッチで描かれているため、この大袈裟なキャラ分けが作品に馴染んでいる。この作風がチャン・イーモウらしからぬ映画に感じたが、清純な少女がどこまでも真っ白な様はやっぱりチャン・イーモウだ。「幸せ三部作」の三作目ということだが、お話は全然幸せじゃないのにたしかに幸福感で満たされる作品です。幸福とは環境ではなく本人の気持ち次第。優しい嘘によって至福のときを経験した少女は自立してゆく。その先には苦労と困難があるに決まっている。しかし少女が自立しようとする行為(成長)自体に幸福がある。盲目の目が前を向き、ひたすら前進する少女という「自立心」を映像で見せた画で終わるのだから、その姿に誰もが幸福感を感じるのだ。