<ネタバレ>150分のやや長尺の作品ながら、そしてそのほとんどが隠し部屋 .. >(続きを読む)
<ネタバレ>150分のやや長尺の作品ながら、そしてそのほとんどが隠し部屋という限定された空間が占めるにもかかわらず、全く退屈感を抱かせずに見せきったのは、原作の持つ真摯なメッセージよりも脚本と演出の力によるところが大きいと思う。ユダヤ人迫害の悲惨さよりもあくまで多感な時期の少女の多感さゆえの不安や喜び、家族との確執や恋愛を映し続けることで、画面にはけして映らない悲惨な状況がよりズシンと響く。モノクロ映画なのに最後の屋根裏部屋での陽光を浴びた二人のせつないキスシーンはカラーで記憶されています。