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<ネタバレ>セレブたちの退廃とした生活を、フェリーニの分身・マストロヤンニが扮する記者の目を通して描いていく。記者自身も、退廃の象徴たる富豪の娘や欲望の象徴たるハリウッド女優らと夜毎のパーティを過ごすうちに”甘い生活”に溺れていく。憧れの生活を送る友人の自殺に絶望を感じても時すでに遅し。映画中盤では、純真の象徴たる出稼ぎ少女に一度は癒される(救われる)。しかしラストではその救いの声が波音にかき消される。”甘い生活”=「限りない欲望と退廃が渦巻く世界」にどっぷりとつかってしまい、もう後戻りは出来ないことを暗示しているような、なんともせつないエンディングでした。前3作『道』『崖』『カビリアの夜』では魂の救済が描かれたが、この作品では、行きつくところまで行った文明がもたらした退廃は救いがたいと言ってるように感じた。[良:1票]