<ネタバレ>この作品が他の類作と一線を画しているのは、銃撃戦や爆破攻撃の .. >(続きを読む)[良:1票]
<ネタバレ>この作品が他の類作と一線を画しているのは、銃撃戦や爆破攻撃の背景として、情報戦の側面を全編にちりばめていること。前半、マクレーンの正体や職業は相手に知られておらず、それが一つの武器となっているが、逆にマクレーンにも相手の正体や規模はなかなか分からないだけでなく、自分の通信内容も制限されている。また、マクレーンの妻が人質に紛れ込んでいることも気づかれず(それは終盤に劇的な裏返しで結実する)、逆に妻も情報遮断状態に置かれているが、彼女はカールのちょっとした動作から夫が生きていることを看破する。ハンスの側は、序盤は事件の発生自体を隠すことに成功し、それが発覚してからも、真の動機については巧妙に隠蔽を図っている。そのような知能戦の丁寧なやりとりがあるからこそ、それぞれのキャラクターも十分に引き立っていると思う。[良:1票]