<ネタバレ>テーマの重さと普遍性からしても、好みの問題とは別にすべての人 .. >(続きを読む)[良:2票]
<ネタバレ>テーマの重さと普遍性からしても、好みの問題とは別にすべての人が「見ないといけない作品」。過不足のない脚本と演出、マッツ・ミケルセンの安定した確かな演技が、その存在意義を力強く支えている。皮肉を込めた邦題も秀逸。●脚本が最も優れているのは、紛争発生後早期の段階で、少女からあれは嘘だったという告白をさせ、それをあっさりと潰していること。こうなると、もはや最初の誤りを訂正できる人は誰もいなくなり、周囲はいっそうヒートアップし、本人自身ももはや何が本当なのか分からなくなってきて、結局、最初の供述を維持する以外には選択がなくなってしまう(主人公宅訪問のシーンと、主人公の息子との対峙シーンで、それが的確に表されている)。これは供述心理学にも合致した展開であり、作品のリアリティの確保に貢献しています。●さて、この件ではテオがルーカスの長年の友人というバックグラウンドがあったので、幸運にも解決の途がありましたが、相互にさしたる面識もない社会の実際の事件では、はたしてどうなるのでしょうか?[良:2票]