<ネタバレ>冒頭の何気ない訪問シーンで、実はすでにすべてのドラマが完結し .. >(続きを読む)
<ネタバレ>冒頭の何気ない訪問シーンで、実はすでにすべてのドラマが完結していた、というのが実に美しい。また、ただ座って喋っているだけなのにあふれ出ている緊迫感・緊張感、端役の侍の1人1人の動きまで整然と統一したこだわりぶりも嬉しい。で、それを支えているのが、周到に練られた脚本なんです。とにかく一つ一つの台詞が、言葉遣いとしても、そして心理表現としても丁寧かつ正確で、そこだけで聞いていて心地よいのです。そりゃ、役者陣も猛然と気合が入るというものです。仲代達矢の静かな迫力はいうまでもありませんが、それを受ける三國連太郎の僅かな表情の動きの凄さ。時代劇作家を目指すすべての人は、まずこの脚本を書き写すところから始めるべきだと思います。