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<ネタバレ>前半は見ていて少し苛々するのだが、中盤で(ドラマ中の筋書と同じく)世界が決壊してからは、あとは濁流の勢い。これだけの数の登場人物を手際よく整理し、1人1人に立ち位置を明確に与えているだけでも凄い。鈴木京香の平凡な主婦のはまりっぷりも新鮮。日本の至宝、井上順をこのように使うというキャスティングも素晴らしい。●再見して気づいた点。(1)アナウンサーが最後に作家の夫の名前を出演者に入れるという感動ポイントがあるのですが、どこで名前を知ったのかというと、前半で名刺を(半ば無理矢理)渡すシーンがきちんとあるんですね。うーん、律儀。(2)最初から最後までへらへらしっぱなしの井上順が、唯一、最後に千本のっこに決め台詞を言わせるときだけ、真剣な表情になっている。うーん、細かい。(3)よく聴くとこの上なく馬鹿馬鹿しいことを歌っているエンディングテーマも、まさに作品のエンディングにふさわしい。