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<ネタバレ>この種の「本当は違うんだよ」系の話は、見ていてイライラが溜まって印象が良くないことが多いのですが、本作で新鮮だったのは、偽ヒーローのガルシアを、よくあるペテン師とかではなく、実際にヒーローにふさわしい善行を行う人間として設定していること。これならば中盤までのストレスも低くてすみますし、あのラストでも納得します。それと、最後に「どういたしまして」でこの作品で唯一心底嬉しそうに笑うホフマンと、それを受けるジーナの微笑、あれで反則的なほど上手くまとまりましたね。こういう、人間の善意の価値を正面から(しかも嫌味なく)讃美する作品は、いつの世でも貴重だと思います。本題に入るまでが少し長すぎるのが難点。