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<ネタバレ>リチャード・フライシャーという職人監督の良い面と悪い面が複雑に交錯しており、何とも評価に苦しむ犯罪劇。悪い面から先に書くが、町の住人達の”どいつもこいつも何か変なヤツ”っぷりをエピソード羅列してゆく作劇方法が余りウマくない。ってか冗長。特にリチャード・イーガンのヘタレな二代目ボンボンには大いに辟易した。それでいて特にストーリーのメインには絡まないってんだから尚更だ。映画の尺を稼ぐ水増し?としか思えない。折角の盗癖持ちのオバハンにシルヴィア・シドニーを振っているのもてんで効果的に活かしきれていない。勿体無いったら…!ココまででマイナス5点くらいの勢い。が、しかーーーし!一転してリー・マーヴィンら強盗一味がヴィクター・マチュアを拉致し、銀行を襲撃するシークエンスからの馬力が凄まじい。この監督、バイオレンス場面になるや正に「水を得た魚」の如き出色のパンチ力を発揮するのが持ち味。中でも女子供も容赦なく撃つマーヴィンの凶暴さが際立っている。拉致され郊外の農場で納屋に拘禁されていたマチュアとアーミッシュ農夫一家が見張りを倒して脱出しようとする所へ強盗一味が戻ってきてからの篭城戦がコレまた凄まじい!マチュアのショットガンを至近距離からモロに食らって強盗一味の二人が思いっきり後ろへ吹っ飛ぶのだが、あんな派手な射殺場面はチョット類を見ない。ボーグナインにアーミッシュ役てのはタチの悪いジョークにしか思えなかったが、背後から無言のまま忍び寄りマーヴィンを熊手で刺し殺すクライマックスで思わず納得!!後半で一気に巻き返して8点か?と思わせたが、ラストで又もやイーガン君が登場して腰砕けな上にマチュアが少年たちのヒーロー然としてニッコリでしめくくられた分、腹が立つのでマイナスして結局は7点~!!