『ロボット』があまりにも大傑作だったので、コチラの作品も同じ .. >(続きを読む)
『ロボット』があまりにも大傑作だったので、コチラの作品も同じくらいスバラシかったら、どうしようと思ったのですが(別にどうもしませんけれど)、予想通り、そこまでの作品ではなかったですね、作品の密度、テンションは、『ロボット』には敵わない、だけどそれは比べる相手が悪すぎるのであって、この『ラ・ワン』も豪快に我々を楽しませてくれる、元気な作品です。ま、『ロボット』のパクリやろ、みたいなシーンはあるし、それ以前に、全体的に『ターミネーター2』のパクリやろ、みたいな作品ですが、いいじゃないの、アイデア満載、足りないアイデアは他から借用して無理にでも満載しろ、ってな勢い。ターミネーター2のロボット対決とは違って、こちらはテレビゲームから飛び出たゲームキャラ同士の戦いなんですが、片や母子を守る正義のヒーロー、片や誰にでも顔形を変える悪の超人。ははは、明らかにパクリですね。ところでターミネーター2には「1作目に引き続き何故またシュワ型ロボットを登場させてしまったのか」という難点があって、シュワ人気にあやかった安直でミーハーなキャスティングとしか言いようがありません。わざわざ言い訳がましく、予告編でシュワ型ロボットが量産される場面を見せて、でも何であんな目立つ「人間型だけどどっちかっていうとゴリラ型」なのを量産するのか? サラ・コナーがシュワを見て取り乱すシーンも、シュワをキャスティングしちゃったせいで取り入れざるを得なかったシーン、という以上の意味を見いだせないし(最後は互いに打ち解けあって、なんだゴリラみたいでも実はいい人、じゃなかった実はいいロボットじゃないの、人間同様ロボットも見た目では判断できぬものよ、ってか? んなアホな。映画というものは基本的に「見た目がすべて」です)。とか、まあ、何かにつけターミネーター2をクサすのは本意ではないのですが、この点、このラ・ワンでは、母子を守るヒーローの容貌を「亡き父」と設定したのが実に上手く、「ほら、これが正解でしょ、キャメロンさん」と言いたくなるのです。しかもそれが超男前のシャー・ルク・カーン様ですから。文句なしですね。さらにはあの大物ゲストまで登場するに至って、私と一緒に観てたウチの子供たちも大喜びなのでした(あ、そういやターミネーター2も喜んで観てたっけ、ははは)。