娘を誘拐された父親が、「コイツが絶対犯人だ」と思い込み(なの .. >(続きを読む)
娘を誘拐された父親が、「コイツが絶対犯人だ」と思い込み(なのかどうかは観てのお楽しみ)、ある青年を追い詰め、監禁し・・・。というオハナシで、父親の行動はもちろん合理的なものではないけれど、やり場のない怒りがその矛先を求めて暴走する有様が、圧巻です。で、そこに何やら意味ありげな宗教めいたニオイも漂わせ、人間の「原罪」をあぶりだそうとでもするようなアプローチが、本作をやや胡散臭いものにしていて、その一方で、しっかりと「ミステリ作品」にしてしまおうという妙なオモシロサが、さらに胡散臭さを倍増させています。
何だかなあ。面白くて、胡散臭い。
しかも最後まで観ると、コレ、意外に「原罪」とも関係無かったのかしらん、と、ちょっと呆気にとられる部分もあって。何じゃコレ、と思いつつ、それでも作品としてまとめ切ったのは、父親役のヒュー・ジャックマンよりも、最後まで飄々といい味出し切ったジェイク・ギレンホールの貢献が大きいのではないでしょうか。