一番肝心な点(と普通なら期待してしまう点)である“世界の滅亡 .. >(続きを読む)[良:1票]
一番肝心な点(と普通なら期待してしまう点)である“世界の滅亡”を、「雑誌の表紙」で表現してしまうという恐るべき手抜き、いや違った、驚くべき割り切り、この白々しさが、実に潔い。そういうところはスッ飛ばして、いきなり登場する廃墟。生き残った人々の日陰の生活。竜のいる日常。荒んでいるようでいて、どこか牧歌的。まさに映画はこうでなくては。いや、別にこうでなくてもいいんだけど(笑)。理不尽でかつ明確なルール(あるいは世界観)がある、これこそがファンタジーらしさ。印象的な光景の数々、観終わってから様々な光景が脳裏によみがえる。竜の飛翔シーンの心地よさ。竜と廃墟と近代兵器、という得体の知れない組み合わせ。砦に襲い掛かった竜が炎を吹きかける光景は、さすがにキマりすぎてちょっと節操が無い気もするけど、なんだか絵本のヒトコマのようでもあり、これはこれで魅力的。一見、折衷的な映画に見えてしまうかもしれないけど、どうしてどうして、こういう味わいはなかなか出せないもんです。[良:1票]