黒沢清の書いた原作だかノベライズだかは物凄く良かった。弱った .. >(続きを読む)
黒沢清の書いた原作だかノベライズだかは物凄く良かった。弱った精神だとか、精神の弱いとこを狙う様は「防げない敵と対峙する恐怖」を味わう事ができた。しかし、作者本人が監督したにしてはどうなのかなぁ。萩原演じる”一応の犯人”が”ただの中継ぎ”でしかない恐怖、時を越える事が可能な”時差殺人”とも言える設定。これがどれだけ恐ろしい事なのかが、画面からは全く伝わってこない。役所までがおかしくなろうが、それはただの過程だ。人の心をいじる話にしては脇役を含め、狂ってしまう人々の演出が希薄だ。