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<ネタバレ>ようやくこちらがアップされたので本来あるべき場所に投稿しなおさせていただきます。
映画としてはそれなりに楽しめました。普通なら人質事件そのものが物語の中心になりそうなところを、事件の終結がこの物語の始まりというところが先行きへの興味を掻きたてました。ただテレビで毎回秀作を見せられていると、作品に対する評価のハードルは上がっていましたから、物足りなさは残りました。まず、過去のある事件に端を発するパターンは事件の根の深さや不可解さを表現する手っ取り早い方法なので多用されているのですが、やや食傷気味ではなります。そろそろ新奇な別のパターンを期待してしまいます。毎度のことながら警視庁や検察庁トップの権力へのこだわりも、ちょっと理解しがたいものを感じました。もはや世界の中で凋落の一途をたどる日本という小さな国の権力の座にそこまで固執するのかという感じです。でも官僚の頭の中ってこんなものなのかもしれませんが。 また、結局3人組は不起訴で、右京さんの真実への執念が実らなかったことで終わっていますが、果たして現代のネット社会で、情報が一切外に漏れずに、3人が何事もなかったごとくに済むものでしょうか。事件がネットを通じて公になってしまう可能性は高いと思いますし、そうなれば世論に押されて検察審査会で起訴が議決されるというのもあります。なんかあまりにもことさら悲観論や自虐論に終始しすぎている気がしました。 なお、この物語はテレビの相棒Season9の第9話の続編として描かれているのですが、他のサイトで矛盾点などが指摘されています。季節が夏であったり、陣川さんと神戸さんが初対面(第5話で会っているのに)として扱われていたりなどです。あまり細かい部分にこだわってもしょうがないのですが、一説には、相棒9は第9話を除いてはこの映画の後のお話であるとする説も書いてありましたが・・・