<ネタバレ>家族を殺された家族が「もういい」と言うにはどれほどの苦渋と勇 .. >(続きを読む)
<ネタバレ>家族を殺された家族が「もういい」と言うにはどれほどの苦渋と勇気があったろうか。それを思うと、胸が痛い。すごい人だ。許すということができる人なんて実際にいるだろうか。そして、しなくてもいいと思う。映画中であったように、それも含めて罪なのだからだ。フォーカスされた登場人物たちは優しい人ばかりだった。誰もが誰ものためを想って、言葉をかけ、行動し、間違いも犯したり、して、心模様が様々に変化する様子にはこちらも感動させてもらった。そしてふと、「手紙」のことを思った。手紙って、会話してるときのように早く次の言葉を紡がなくちゃとか考える必要がないから、一生懸命に書いて伝えることを考えて、相手はこれをみてどういう反応をするだろう、喜ぶだろうか?怒るだろうか?考えながら書くことができる。それは普段とは違った言葉になり、違った影響を相手に与えるだろう。手紙の条件って、それだと思う。だから、手紙の形式をとらずしても、真剣に相手を考えて搾り出す言葉は「手紙」と言えるんじゃないか。そう考えると、この映画は「手紙」に溢れていた。重く辛い映画だったが、希望も観せてくれたのではないかと思う。