勝新太郎のハマり役、座頭市。以後、シリーズ化される記念すべき .. >(続きを読む)[良:1票]
勝新太郎のハマり役、座頭市。以後、シリーズ化される記念すべき第1作。監督の三隅研次を筆頭に、主役を張る勝新太郎、相手役の天知茂等、この作品にかける意気込みが画面からヒシヒシと伝わってくる。三隅研次の描写が冴えるクライマックスの殺陣のシーンはもちろんのこと、ゾクゾクする見せ場をあちらこちらにちりばめており、見応え十分の時代劇に仕上がっている。また本作は、裏社会という掃き溜めの世界でしか生きてゆかざるを得ない、哀しい男どうしの“友情”を描いた人間ドラマとしても秀逸。勝新太郎の圧倒的な存在感、それに対峙するかの様な死期を察知した天知茂の哀感溢れる演技。伊福部昭の荘厳な音楽も貢献度大。《ネタバレ! ! 》ラスト、座頭市に支えられ息絶える平手造酒。剣に生きる者にしてみれば、至福の幕切れだったに違いない。傑作です。[良:1票]