<ネタバレ>ルワンダ紛争。アフリカ中央部にある小国で1994年4月~7月 .. >(続きを読む)
<ネタバレ>ルワンダ紛争。アフリカ中央部にある小国で1994年4月~7月の間に100万人とも言われる大量虐殺があった。フツ族のツチ族に対するジェノサイド。たった十数年前にそんな民族間虐殺行為があったことを知らなかった自分を恥じ、さほどの事件として取り上げなかった情報網に猜疑心を抱く。また国連や大国の不甲斐なさ、正義感の欠如に恐怖を覚える。もちろん最大の被害者は、最も守るべきはずの最も罪の無い子供。それが悲しい現実。この作品では、想像される惨たらしい殺戮シーンをあえて描いていない。それはこの作品が紛争の残虐性を訴えるだけのものでは無く、むしろ傍観者の残酷さ、無力さを訴えているからだろう。そこにこの作品の存在価値があり、エンターテイメントを求めるところの映画ではないことが伺える。更には植民地だったことによって根強く残る民族意識、差別意識まで考えるととても重いテーマであるし、考えさせられる事の多い事件である。見て良かった、というより、観るべき作品。