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<ネタバレ>「父親~」と「硫黄島~」二本で成立する作品。戦勝国側と敗戦国側と言えばそれまでだが、それぞれが一方的でなく、かなり中立な立場で兵士の心の動向を追っている。「硫黄島~」は過酷な戦局と一杯いっぱいな日本兵をピンポイントで描いたのに対し、「父親~」はアメリカ本国の事情や遺族の悲しみ、残留兵の苦悩まで描かれている分、「父親~」の方が映画としてより深みを感じるが、ここは日本側を描かなければ結局は米側として成立せず、またその逆でもある。二本で一作として鑑賞することが重要。確かに日本は敗戦国で、戦争末期は痛々しいばかりだが、米国通でありながらも最後は大和魂溢れる栗林中将の言葉は、当たり前に戦争反対の我々世代にも響きましたので、そのまま書きます。→栗林中将「日本は戦に敗れたりと言えども、いつの日か国民が、諸君らの勲功を讃え、諸君らの霊に涙し黙祷を奉げる日が必ずや来るであろう。安んじて国に殉ずるべし。予は常に諸子の先頭に在り。」 おっしゃるとおり、讃え涙し黙祷をささげます。平和な日本に生きる私たちはそうする事しかしてあげられません。