<ネタバレ>歴史的事実と実在の人物を配しているが、主人公やエピソードはフ .. >(続きを読む)
<ネタバレ>歴史的事実と実在の人物を配しているが、主人公やエピソードはフィクションであり、数学の力で戦争を止めようとするファンタジー
として見るのが正しいのか。目的が最初からしっかり据え置かれていて分かりやすく、いろいろな困難を乗り越えてその目的(見積額の不正を暴く)を達成した。と、ここまでは普通のファンタジーです。そして最後まで見終えると、なかなかどうして、唸ってしまう所あり、です。軍人嫌いの計測オタク学生が、最後には何処からどう見ても軍人に仕上がっているし、美しく潔く散るために造られた、日本のそして日本人の象徴としての大和、この二つ(櫂=作られた軍人、大和=時代の勢いに乗せられた日本国民)が悲惨な歴史的事実を牽引してゆく事になる、という切ない物語なのでした。