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<ネタバレ>男泣きの人生だ。自業自得だとかツッコミどころとか、まあいろいろおありかもしれませんが、一人の男が転落して再生するという転結を描きたかっただけの物語なのだから、その過程なんてどうでもいい。この男がどうやって彼女と知り合ってどうしてギャンブル依存になってとかはどうでもよくて、とにかくドSに苦しめて落ちるとこまで落として、(仮にもアイドル慎吾ちゃんを)心も見た目もボロボロにしといて、それでも一筋の希望だけを頼りに生きていくしかないって話だから。不謹慎かもしれないが震災に例えて、それには理由なんて無くとにかく理不尽で不公平なもので、でもとにかく乗り越えるしかないってことなんだろう。何をやっても悪い方へ悪い方へ進み、それが嫌で自分で自分を痛めつけ、結果絞り出すように泣くしかない。観ていて辛くなる。一番ドSを感じたのは11レースの3-6のシーン。当たる?はずす?どちらにしても正解じゃないぞと思って観てたら、最高に最悪な結果。はい、百戦錬磨の鑑賞者ならこの結果はセオリーなんでしょうが、私はまだまだ未熟でして、普通に「そりゃないわ~(泣)」とどっぷり感情移入。もうあとはタイトルどおり、凪を待つしかない。海の底には震災で流されたピアノや自転車が沈んでいる。あぁ、やっぱそういう見方で間違いない作品なんだ、と思えるラスト。