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初めて観た時は、主人公2人の逃避行ばかりに目が行っていました。久々に観てみると、周りの人たちの人間ドラマにも目が行くようになりましたね。独りよがりで保身ばかりの奴も入れば、「あんたたちの気持ちはよう分かる」と言いつつも密告する奴もいる。自分の都合のいいように事実をねじ曲げ地位を得ようとする奴もいる。茂兵衛と父親とのエピソードは一番好きです。映画の中では登場しない母親は???などと想像もしてしまいます。いろんな登場人物がいるけれど、彼らは彼らで当時の社会の中でなんとか生きていこうとしてたんだろうな。だからこそ2人のラブストーリーが引き立つんでしょうね。下手なラブストーリーだと、主人公2人だけで盛り上がって、脇役は主人公を邪魔するだけ、みたいな作品もあるしね。そんな簡単にも割り切れられない、群像劇としても面白い映画です。