21世紀の「東京物語」と言うよりも、東京版「ミレニアム・マン .. >(続きを読む)
21世紀の「東京物語」と言うよりも、東京版「ミレニアム・マンボ」って感じ。フワフワと都市を浮遊する女を淡々と追うだけで、起承転結どころか、ストーリーそのものが存在しない作りは、全く「ミレニアム~」と一緒。それでも、開始25分に唐突に告げられる主人公の妊娠の事実に、「おおっ、こっからドラマが始まるのか」と期待したものの、結局、終わりまで何も語られることはありません。確かにこーゆー女の人も実在してるかもしれませんが、少なくとも、ここまで何を考えてるのか判らないキャラクターが小津作品に登場することは無かった筈です。ボリューム満点のハリウッド大作に衝撃を受けた小津安二郎は、「俺は“お茶漬け”を撮るよ」と言ったそうですが、この映画は明らかに「日本のお茶漬け」とは別物です、4点献上。