身障者を描く視点に於いては、我が国と欧米諸国との格差を思い知 .. >(続きを読む)[良:1票]
身障者を描く視点に於いては、我が国と欧米諸国との格差を思い知らされることも度々ですけど、ドイツ製の本作も例外ではありません。この映画では聴覚障害者を取り巻く状況と彼らの心情が丁寧に、そして忌憚なく描かれてます。主人公の環境は、両親の障害が明らかに負担になってます。しかし彼女の「負担」は、商店の子供が学校の終わった後に店の手伝いをさせられる様なもんで、全く大したことじゃありません。進路を巡る親子の対立なんて珍しくもない話。そして父親と実家の確執も、親を誤解し兄弟に嫉妬するという至極ありふれた関係。ここには身障者と健常者の違いは見当たりません。だったら身障者を登場させる意味が無い様な気もしますが、本作では何より、この「普通さ」が素晴らしいのです、7点献上。[良:1票]