ゲイのカップルを狂言回しに、自堕落で情緒不安定、更には身持ち .. >(続きを読む)
ゲイのカップルを狂言回しに、自堕落で情緒不安定、更には身持ちも悪いという三十女の再出発の決意を描くコメディ映画。片岡礼子は鳥肌ものの演技で主人公に命を吹き込みましたが、元々のキャラクター設定が類型的で説得力不足。だから、ゲイの二人や兄嫁を演じた秋野暢子に主人公が負けてしまっています。ここがこの映画唯一の欠点。本作で特筆すべきはそのリアルさだと思う。飲み屋や商店街、仕事場等のシーンが何と自然なことか。(冨士眞奈美を除いた)登場人物の会話や動作にも一切不自然な所が無い。役者達の演技力もあるんでしょうが、橋口亮輔監督の演出力も抜きん出ていると感じました。これは大人になりきれない大人の日本人にお薦めします、7点献上。