サイコな導入部から緊迫「しない」法廷劇へ、そして哀しく壮絶な .. >(続きを読む)
サイコな導入部から緊迫「しない」法廷劇へ、そして哀しく壮絶な人間ドラマを経て意外な真実へと流れていく本格的な社会派映画。アメリカ映画では古くからある題材ですが、邦画としては異例と言ってもいい問題提起がなされています。性悪説の立場を取り、目には目を当然と考え、被害者に比して加害者の過保護を歯痒く思う私には非常に共感できる物語です。特に全くやる気の感じられない裁判シーンは秀逸。しかし、この森田芳光の人物造形とカメラ・ワークや構図は、やりすぎのような気がしないでもない。そういうことで、6点献上。