スッゲェなぁ、こりゃあ…。盲目故に妄想を誇大化させ、触覚を鋭 .. >(続きを読む)[良:1票]
スッゲェなぁ、こりゃあ…。盲目故に妄想を誇大化させ、触覚を鋭敏に研ぎ澄ませた男。獲物となった女は闇に囚われ、やがて自身も光を失い、触覚世界の住人となる。盲獣と化した雄と雌の根源的な本能が、暗黒の中で限りなく蒸留され純化していく。エスカレートした触覚の欲望は、痛覚の欲求へと至り、遂に禁断の領域へと達する…。ダリを思わせるシュールなセットの中で、イッちゃってる船越英二と処女だと言い張る緑魔子が、凄いコトになっていきます。江戸川乱歩自身をして、「ひどい変態ものである」と言わしめた原作が著されたのは昭和6年(満州事変の年)。こんな昔に、既に究極のフェティシズムが表現されていたとは、全く持って勉強不足を痛感致します。ということで、少し気後れしつつ気圧されて、つい8点献上。[良:1票]