<ネタバレ>「一日中バラの世話をしていればいい」という相手に対して嫌悪感 .. >(続きを読む)
<ネタバレ>「一日中バラの世話をしていればいい」という相手に対して嫌悪感を抱くマドンナ。「私は振られたんだ」と言うマドンナに対して、「その気持ちわかるわ」とさくら。この辺の2人のやりとりに山田監督の結婚観が表れているように感じます。全体的には悪くないのですが、寅さんの気持ちにまったく気がつかない、あまりにも無神経なマドンナにちょっと腹が立ち、こじゃあ寅さんがまったくのピエロでしかなく不満感が残ります。もうちょっと振られる「見せ場」というものが欲しいところ。
<追記>15年ぶりに再見。本作だけ満男が代役になっている事に初めて気がついた。これは結構驚き。で、内容の方だが、さくらが結構クールというか兄を心配するというよりも呆れている印象で全体的にドライな作品になっているように思える。正直言って吉永小百合より倍賞千恵子の方が全然美人だし、相変わらずマドンナには不満が残るものの「とらや」でのファミリーコントは総じてデキがよい。同じ「とらや」を訪問しても茶の間に上げてもらえす縁側で団子を食べる友達2人とマドンナとの扱いの違いはあまりにも露骨には思えたが。ラストの「あんな雲になりてえんだよ」は寅次郎の生き様を表すシリーズ屈指の名シーンと言えるだろう。