<ネタバレ>グランド・ホテルの回転ドア(この時代にもうあるのね)をくぐる .. >(続きを読む)[良:3票]
<ネタバレ>グランド・ホテルの回転ドア(この時代にもうあるのね)をくぐると、それに呼応するかのように、それぞれの人生も回転します。社長は犯罪者へ、帳簿係は絶望から希望へ、踊り子は陰鬱から高揚へ、タイピストはお金から情へ、盗人は恋を覚え、生から死へ。そして、元の回転ドアをくぐり戻っていきます。犯罪者は横の戸口から、死者は裏口から出ていくのもどこか暗示的。その様子を何事もなく眺めるような円形ロビーの俯瞰ショットが「人生はめぐる、いい事があれば悪いこともあるさ」とささやいているようでなんとも象徴的でした。形式としてその名を残すだけでも誉れ高い作品です。[良:3票]