矮小な世界を切り開く事にを諦めてしまった主人公の人間観や死生 .. >(続きを読む)
矮小な世界を切り開く事にを諦めてしまった主人公の人間観や死生観の歪みに、共感する余地も無いままでしたが、興味深い物語でした。「俗物よ。人生を悟った気でいると、バチが当たるぞよ?」と、やんわり(?かなり叱咤に近かったような、だが)有難くも生臭い説法を聞かされた後のような鑑賞後の後味。もしかしたら名作になったかもしれない一本だが、エンディングのどうしようもないくらいのセンスの無さが致命的と言える。計算なのか、泣く泣くな大人の事情でなのかが、わからない。主題歌以外の完成度は凄く高く、ドロドロなエロスも気持ちイイくらいの粘着質。思わず劣情。失笑。実相寺監督とは粘着質(笑)の相性がいいように思える。