あくまでスリラー色を中心にして作っている。バニラ・スカイより .. >(続きを読む)
あくまでスリラー色を中心にして作っている。バニラ・スカイよりもその点、ドキッとさせられるところは多く、切迫感があった。けれど、この映画に比べてリメイクのバニラ・スカイの方が音楽、映像、脚本、俳優、演技などあらゆる面で充実していると思う。この映画にはいい映画を作ろうと技術を駆使する職人気質のようなものが感じられ、それはいいのだが、バニラ・スカイの方には職人気質など超えた即興や偶然の素晴らしさ、機知に富む雰囲気、さしずめ奇跡のようなものを感じる。特に、トムの演技は素晴らしい。歩き方、ジェスチャー、言い回し、どれをとっても奇跡のような素晴らしさ。さすが、キューブリックに鍛えられただけはあるよ。自分のイメージをこんなにもうまく演技できるとは…、しかも結果として映画を盛り上げる方向で…。えらいよ、トム。尊敬するよ、トム。以上、ちょっと脱線したトム評でした。