世界最長の映画シリーズ第一弾。元々テレビドラマシリーズがあっ .. >(続きを読む)
世界最長の映画シリーズ第一弾。元々テレビドラマシリーズがあったにもかかわらず、
当時のネットワークシステムでは、視聴出来ない地域があったから、この映画で、
「車寅次郎」の名は、全国に知れ渡る事になるが、シリーズ化される事など、当然では
あるが決定されていない。むしろ、この一作で終わりになると予想していた人の方が、
多かったかもしれない。
破天荒で傍若無人な寅さんの姿に驚かされる。後に描かれる寅さんの「いい人」な部分は
微塵も感じられないし、むしろこんな人物が親戚にいる事が恥ずかしくなってしまうのだが、
それでも寅さんが愛されるのは、思った通りに行動し、義理人情に厚い部分にあるだろう。
そう、誰だって寅さんみたいになりたいのだ。みんな自分に正直に生きてみたいのだ。
世間体なんて言葉に煩わされず、正直に生きる寅さん。皆にあこがれられて当然だ。
さすがに映像は古いが、以後のシリーズ化に必要なものが、この一本に凝縮されている。必見。