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<ネタバレ>待ってました!アードマンの天才ニック・パークのWGシリーズ最新作。一足お先に試写会で鑑賞させて頂きました。まずエンターテイメントとしては超一級、アニメなのに…ではなくアニメだからこそというのか脚本が卓抜しています。思いがけないストーリー展開、巧妙に張られた伏線、矢継ぎ早に繰り出されるギャグと全てがパーフェクト。次に美術に関しては毎度ながらストップモーションであることを忘れさせる程のクレイの華麗な動き、グルミットの家事や趣味の編み物に至るまでの精密な動作から、“Were-Rabbit”(ウサギ男)のダイナミックなパフォーマンスと自由自在。そして毎回楽しみな新キャラクターの登場。今回は何と言っても野菜畑を荒らすウサギたちの存在が微笑ましく、影の主役は彼らと言っても過言ではないでしょう。その他ウォレスが恋に落ちるミス・レディ・トッティントン(「危機一髪!」のウェンドレンはどこに行った?)には「コープスブライド」で死体の花嫁も演じたヘレナ・ボナム=カーターが、二人の仲を邪魔する狡猾なハンター・ヴィクター(そのお供の猟犬とグルミットが戦いを繰り広げるクライマックスには爆笑!)をレイフ・ファインズが担当しています。とにかく観終わった後には観る前に心配していた“短編シリーズの長編化による失敗”という杞憂もすっかり吹き飛んでしまい、寧ろ長編になって初めて今まで凝縮されていた『ウォレスとグルミット』の情熱とパワーが一気に爆発したような気がしました。最後にグルミットに一言、もういい加減二本足で歩いちゃえよ(笑)