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<ネタバレ>60年代のアメリカ社会風俗の中で、夢を持ち田舎から都会へやってきたが、それをどう実現すればいいか分からず、都会の孤独感に押し流される2人の若者を描いた本作。35年も前の映画なのにも関わらず、この映画から非常に強いメッセージを感じました。明るいカントリーミュージックに乗せて爽快にニューヨークへ向かうカウボーイ姿のジョン・ボイド。清々しすぎます。これまでカッコいい役が多かったダスティン・ホフマン。この映画での彼は今まで俺が見てきた彼とは全然違いました。そりゃカッコいい役でのホフマンも十分良いんですが、意外にもこういう役のほうがより彼の魅力を強く感じました。特にラスト20分での彼の演技は凄すぎです。これほど素晴らしい演技なのにオスカーを取れなかったのは非常に残念ですね。この映画のテーマは主役2人が出逢った事に大きな意味があると思います。もしこの2人が出逢ってなかったら、ジョーはラッツォと同じ運命を辿っていたかもしれないし、ラッツォもジョーが居なければ独り弱っていき、寒いニューヨークの廃れた家で孤独に死を迎えていたかもしれない。だからラッツォはジョーと出逢えて幸せだったと思う。固い絆で結ばれた友人と夢であったフロリダに行けて安らかに死を迎えることができたのだから。その他、良い点もたくさんあります。だけど、唯一悪かったのは随所で入る回想シーンや妄想シーン。あの映像は俺にとって生理的に合わなかったので減点対象になりました。