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<ネタバレ>これはコメディと言うよりはドラマでしょ。タイトルやパッケージの説明から、「ピンクフラミンゴ」並みの、奇人・変人たちの凄まじい饗(狂)宴かと思い、相当に覚悟を決めて見始めたが(笑)、実際は非常に行儀が良く、まるで大人しい優等生的な作品だったのには、さすがにちょっと拍子抜けした。
「バカをバカにするつもりが、その行いの不道徳さゆえに、自分自身が人生のバカを見る」という、よくある含蓄を含んだ因果応報ドラマであり、笑いによって人生哲学を鮮明化させるというのも分かりやすい。
そういう観点でなら別に悪い作品ではないけど、コメディとして見ると、笑いの部分に斬新な要素はまったく見当たらず、「ボケとツッコミ」という基本中の基本に則ったオーソドックスなもの。
それにこの手の「バカがボケて場を混乱させる」というタイプの笑いは、それこそ欧米以上に「お笑い先進国」である日本も昔からやってきた事だしねえ…。笑い慣れしている人にとってはあまりにも笑いの作り方が普遍的すぎて物足りないでしょ。
コメディを媒体に、人間ドラマを際立たせるという点では良質な脚本ではあるけれど、「ボケとツッコミ」というお笑いの基本部分は前時代的でベタベタだし、フランス風味のジョークなど、日本人の感覚として受け付けない部分も多い。
ちょっと評価され過ぎじゃないかと思うので、この辺の点で。[良:1票]