<ネタバレ>「自分は何のために生きているのか」、「自分は何が出来るのか」 .. >(続きを読む)
<ネタバレ>「自分は何のために生きているのか」、「自分は何が出来るのか」といった、誰もが共感できるであろうテーマを中心にしっかり据えることがいかに作品として重要なことかを再確認。
次々と望んだ結果とは違う方向に展開してしまう主人公の人生の顛末がどうなるのか、先の展開が分からないので、最後まで飽きずに見ていられる。
結局は主人公の自業自得ではあるものの、彼の選択を一方的に断罪することが出来る人間が果たしているだろうか?「自分は何か出来る人間だ」、「このままでは終わらせない」という気持ちは誰でも持っているはず。しかしどんなに努力をしたり、現状を変えようとしても悪い結果になってしまう事はあるものだ。皮肉な運命の変遷に翻弄される主人公の滑稽とも言える姿は、たった一度の人生にあって、様々に足掻く我々の姿でもある。
問題は、その結果を「自分の選択と自己責任の帰結」として受け入れる事ができるかどうかだろう。最後まで淡々と自分の運命を受け入れた主人公。自分の人生と照らし合わせて見て、色々と考えさせられる作品。