<ネタバレ><原作未読・映画版のみの評価>
タイムトラベルもの特有 .. >(続きを読む)
<ネタバレ><原作未読・映画版のみの評価>
タイムトラベルもの特有の「歴史を変えてはいけない」というタイムパラドックスに対する考察が適当で突っ込み所が満載。その整合性の無さからくるストーリー上の矛盾点、ご都合主義的な展開があまりに多く、娯楽作品として見ようにも作りが粗雑すぎて楽しめない。タイムパラドックスの矛盾を出来る限り調律する気が無いのなら、始めからこの手の題材を扱うべきじゃない。
とにかく露骨な「設定のための設定」が多く(すぐに戻らせないために、持ち込み禁止の爆発物を現代に戻った途端に爆発させて、タイムマシンを破壊したりとか)、始めに「オチありき」の出来レースのような脚本に興醒め。序盤の発掘現場の石棺や壁画のシーンで、その後の展開の見当もついてしまう。
SFアドベンチャーとしてもワクワクするものが無いし、恋愛ドラマとしても中途半端。恋愛要素もお互いが心を通わすようなイベントも無いし、過去に残る際の葛藤もまるで無し。そこまでふたりが惹かれる必然性に欠けるので、感動の押し付けが白々しいだけ。
その他の登場人物も無駄に多く、ただ過去に行ってあたふた逃げ回っているだけで、ストーリー上の存在意義が薄い。
「娯楽作品として楽しませる」ということは「お手軽に作ればいい」という意味ではない。